新車の香り
自動車販売店のショールームに展示してある車に乗ってみる。
真新しいシート、輝くフロントパネル。
「やっぱ、新車はいい!」
と思いますよね。購買意欲がめちゃくちゃ刺激されます。
先立つものがないと行動に移せませんが・・・
さて、新車の魅力に、あのなんともいえない「香り」があります。
「あの新車の香りが好きなんだよ」と明確に意識されている方も
いるでしょう。しかし、香りのおかげで新車に対する魅力が
さらに高まっていることに、自分では気づかない人も多いんです。
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚(皮膚感覚)のいわゆる「五感」
で感じた情報は、人に「心地よい」「楽しい」「不快だ」などの
感情を呼び起こします。
ここで着目したいことは、どうしてそんな感情が出てきたのか、
あまり自分で意識しないことが多いのです。理由を聞いても、
「なんとなくね・・・気持ちいいんだよ」
といった答えしかこないでしょう。
でも、五感が呼び起こした感情が、消費行動に大きな影響を
与えています。
だから、実は「新車の香り」は、工場で出荷される時に、
車のブランドごとに独自の香りを人工的に植えつけられています。
香りの効果は6週間ほど続くそうで、新車を買ったお客さんは、
その香りに包まれて幸福感を味わうんですね。
もちろん香りだけではありません。
エンジンの音、ドアを開閉する音。
これらも、注意深くチューニングされています。
どの自動車メーカーにも、微妙な音を聞き分け、車に乗る人を
心地よくさせる音、ブランドイメージに調和した音に調節する
調音の専門家がいるのです。
考えてみれば、日本でもガンガン売れているオートバイの
ハーレー・ダビットソンの場合、あの独特のエンジン音が
ハーレーというパワーブランドの大きな要素になっていますね。
理性で判断する機能・性能だけでは製品の優位性が確保
できない現在、お客さまの5感にどんな刺激を与えるのが
有効か、ここでもマインドリーディング力が重要になって
きているんです。
話飛びますが、ミニシアターでは、上映されている映画に
よって客層が違ってきますけど、それぞれの客層に応じて
シアター内で販売するポップコーンの味を微妙に変えている
そうです。
そこまでやるか、と思いますけど、そこまでこだわる企業が
お客様の心をつかむんでしょう。
投稿者 松尾 順 : 2005年10月18日 10:31
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