コーヒーの席巻

イギリスの紅茶を飲む習慣が、スターバックスなどの進出で
変わりつつあるようです。
(日経ビジネス2005年11月7日号、THE WALL STREET JOURNAL)

記事によると、ロンドンにあるスタバの店舗数は200店舗。
ニューヨークが同190店舗ですから、いかに、英国人がおいしいコーヒーを
待ち望んでいたか、いや、ついに目覚めたかということでしょう。

一方で、紅茶の消費量(金額ベース)は過去5年間で12%低下しました。
紅茶はイギリスの伝統的な嗜好品ですし、消費量は依然として圧倒的に
多いのですが、スタバの勢いを見る限り、
今後も、コーヒーが紅茶を着実に食っていきそうです。

紅茶、コーヒーといった嗜好品は、必需品以上に、個人の好き嫌いが
消費に最も大きな影響を与えます。
そして、自分の好きな味に対するこだわりを持つ一方で、
いろんなものを試してみたいという相反する欲求も持ちます。

英国人も、慣れ親しんだ紅茶に満足していたし、おいしいコーヒーが
なかったので、これまであまりコーヒーの消費は増えなかったのでしょう。

ところが、スタバのコーヒーはおいしいだけでなく、モカ・フラペチーノ
など、さまざまな種類の味が楽しめるという「選ぶ楽しみ」もあります。
このあたりの目新しさが、英国人の心をつかんだんでしょうね。

一方、紅茶業界は、その安定した地位にあぐらをかいて、
ろくなマーケティングをやってこなかったようです。
コーヒーの席巻にあわてて、いろんな策を打ち始めています。

さて、日本でも、いわゆるシアトル系カフェの浸透には
目を見張るものがありますね。
コーヒーの消費量も相当伸びているようです。

しかし、日本の伝統、緑茶の消費も着実に伸びています。
これは、日本の誇る緑茶飲料のおかげですね。
この市場を切り開いたのは伊藤園の「おーいお茶」ですが、
毎年新たな緑茶飲料が次々と発売されています。

伝統的な日本食に合うし、砂糖を入れない、健康的な飲料
として若者にも評価されているのが緑茶です。

実は、私のふるさとはお茶の名産地です。
「八女茶」というブランド名です。
確か、八女茶の入った緑茶飲料も最近発売されました。

とにもかくにも、日本のおいしい緑茶が、コーヒーに負けることなく
がんばっているのでほっとしているんですよ。

投稿者 松尾 順 : 2005年11月05日 12:05

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コメント

初めまして。(^.^)
楽天のブログで読ませて頂いているtaizoさんの日記で、
こちらのサイトを知りました。
今後も読んで勉強させて頂きたいので、お気に入りリンクに
登録させて頂きたいのですが、宜しいでしょうか?

投稿者 るり : 2005年11月06日 12:33

返事が早くて驚きました、ありがとうございます。(^.^)

投稿者 るり : 2005年11月06日 12:40

イギリスの紅茶消費量、5年間で12%減少や、ロンドンのスタバの店舗200店の情報ソースを教えていただけるとありがたいです。現在英国の有名紅茶店の日本進出の可能性について研究してますので。

投稿者 moto : 2007年09月02日 04:06

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