黒い飛行機に乗りますか?

来年2006年3月16日に羽田-北九州線のフライトを始める航空会社
「株式会社スターフライヤー」のことはご存知でしょうか。
http://www.starflyer.jp/index.html

まだ、あまりマスコミに取り上げられることがないので、
知名度は低いでしょうね。

さて、スターフライヤーの特徴は、黒い機体。

「広大な宇宙」、「21世紀のモダンエアライン」というイメージ
に基づき、コーポレートカラーを「黒」に決めてあるのです。

この記事に機体のモデルが移っています。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0505/17/news044.html

Webサイトも、黒基調のモノトーンなデザインですよ。

うーん、確かにクール。かっこいい。
でも、ちょっと抵抗感じませんか?

「黒」は、世界共通でネガティブなイメージを連想させる色です。

飛行機は、事故の発生率では自動車なんかより
はるかに低いのですが、ひとたび事故になると大惨事になりがち。

飛行機に乗るときはいざという時に逃げ場がないので、
大げさですが必死の覚悟で乗るという人がいます。
離陸の時に脂汗をかくという人もいるんですよね。

こんな乗り物に、不吉な印象のある「黒」を採用するのは、
かなり大胆です。そこが狙いでもあるようですが・・・

ここで、

「色で売る-カラーマーケティング入門」
(高坂美紀著、ビジネス社)

で「黒」のイメージで見てみます。

<ポジティブなイメージ>
強い、究極の、立派な、伝統的な、品格のある、威厳のある、
美しい、重厚な、低音の、男性的な、高級な、高品質の、夜の

実績も信用もゼロ、これから作っていく新規航空会社としては、
「黒」を採用することで、昔からやっている伝統のある会社的
なイメージを早期に形成することに寄与しそうです。

ターゲットとする利用者もビジネスパーソンですから、
その点でもずれはないですね。

しかし、ダークサイドを見ると・・・

<ネガティブなイメージ>
暗い、つまらない、重々しい、重い、むずかしい、悲しい、
おそろしい、不幸な

「黒」はとても強い色だけに、ネガティブ面も強烈ですね。

果たして「吉」と出るか、「凶」と出るか。
来年になればわかりますね。

ただ、ひとつはっきりしていることがあります。

それは、

「絶対に事故を起こしてはならない」

ということです。

一度でも事故を起こしたら、その事故と黒が連結され、
その連結を消すことはたぶん無理になるからです。

投稿者 松尾 順 : 2005年11月11日 11:54

コメント

黒は 実際より重く感じる色。。。(1,87倍)
講義のときは 重く感じる色と軽く感じる色を 説明する時に
「飛行機だったら。。。」と 言うんですが これからは
使えませんね。。。

でも おまじないチックな 伝えでは。。。。
黒は その人の 持っている性質を より 強めると 言われます。
優しい人は さらに優しさを。。。。
いんちきペテン師が 黒を着ると よけいに インチキ臭く。。。

スターフライヤーの理念 スタッフのマインドなど すべて
クローズアップされるのでしょうね。。。

。。。。千代の富士の まわしは 黒でしたね。。。
     強くて 今でも カリスマ感を 感じます。。。
    

投稿者 waka : 2005年11月11日 21:54

wakaさん、まいど!

そうか、黒い飛行機だと、重く感じて飛べるように思えない気がするかもしれませんね。

どちらにせよ個性を際立たせてくれる色だと思うので、スターフライヤーさんは大胆な賭けに打って出たということでしょう。

投稿者 松尾順 : 2005年11月12日 10:11

コメントしてください




保存しますか?