なぜ、人はブログを書くのか?

マインドリーディングのブログを開始する前は、
楽天日記で個人的な内容のブログを書いていました。

でも実は、楽天日記を書いている時は若干の迷いがありました。

それは、私的なできごとや思いをまさに「日記」として書き、
それを公衆の目にさらしてしまうということって、
一体、何なんだろう?という疑問が頭から離れなかったからです。

しかし、最近、これに対する答えのようなものが見えてきました。

私が私淑する編集者、村松恒平氏は、
人が文章を書く動機を次のように述べています。

「自分が何者か知りたい」
「自分が何者であるか証明したい」
「他人に自分のことを理解してもらいたい」

この村松氏の考えに基づけば、ブログはまさにうってつけの
ツールであることが確かですね。

端的に言えば、ブログは、自分らしさ(=アイデンティティ)に
対する理解を深めることができるということです。

人は、頭の中で漠然として考えていることを言葉にすることに
よって、「自分が何者か」を明確に知ることができます。

自分に対する正確で客観的な知識を心理学では、
「私的自己意識」と呼びますが、
従来の紙の日記は、私的自己意識を深める「自己探求」のツール
として有効でした。

しかし、自分で書いて、自分だけのものとしておくだけでは
自分らしさに対する理解を深めるには不十分なのです。

周囲の人間に「自己開示」を行い、理解してもらうこと、
さらに、フィードバックをもらって、相手が自分をどのように
見ているかを知る必要があります。

この、相手が自分をどのように見ているかについての知識を
「公的自己意識」と呼びます。

人は、この2つの意識「私的自己意識」「公的自己意識」
の両方を深めていくことにより、内面的、外面的に整合
の取れた「自分らしさ」を発見していくのです。

ブログは、個人的内容を書くことにより、私的自己意識を
深めることができると同時に、その内容に対して、

「君がそんな柔軟な考えを持っていたとは知らなかった。
 僕は、君はもっと強情だと思っていたよ・・・」

といったコメントをもらうことによって、相手が自分を
どう見ている、感じているか、という「公的自己意識」
をも深めることができます。

こうしたことは、ブログ登場まではなかなかできなかったのです。

したがって、これからもブログを書く人はますます増加していく
ということは間違いないでしょう。

投稿者 松尾 順 : 2006年01月10日 06:03

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トラックバック時刻: 2013年11月17日 01:00

コメント

そうですね。
わたしも ブログを始めて 
「自分が何者であるか?」
「自分の 本当に望んでいる事」
明確になりました。

今は、進めて行く仕事の資料整理のような使い方もしていますが
今度は 「相手がどう受け取るか?」
っを視点にしてみようと思ってます。

しかし 自分の事を書いているブログを見るのは
覗きの感覚もあるようで。。。
そんなスケベ心が 中毒癖みたいになって 覗いてる人も
多いような気がします。。。

投稿者 waka : 2006年01月10日 06:33

誰でも、他人の生き様を知りたいんですよね。
覗き趣味的なところもあるけれど、特に自分と違う世界の
人の生き方を見るのはとにかくワクワクしますから・・・

抽象的な話は整理には役立つけどわくわくしない。

投稿者 松尾 順 : 2006年01月10日 08:59

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