CM飛ばしの対抗策
昨年、ある懸賞企画で入選し副賞としてもらったパイオニアの
「HDD/DVDプレーヤー」(DVR)は便利で重宝してます。
VHSテープの出し入れや保管の面倒がなく、
気軽に録画して、気軽に再生できるんですよね。
当然、テレビCMはスキップです・・・
(仕事柄、新製品のやつとかは意識的に見ますけど!)
さて、見たいテレビ番組を録画して、
自分の都合の良い時に見ることを
「タイムシフト視聴」
と言いますが、
視聴者の立場ではなく、企業の立場で悩ましいのは、
CMを飛ばされてしまうことですね。
昨年発表された野村総研の調査では、
録画済み番組のCMスキップ率は60%を超えており、
視聴されないことによる推定損失額は540億円だそうです。
(この損失額については、前提の置き方や、
計算方法に問題があるんじゃないかという反論が出ました)
企業側としては、視聴者に「スキップは止めなさい」と
命令できるわけではないので、
いかにしてCMをスキップさせないか、
知恵の絞りどころですね。
宣伝会議最新号(2006.4.15)のマディソン・アベニュー便りでは
米国での面白い最新事例が紹介されてます。
フライドチキンの「KFC」は、今年2月23日~3月3日まで、
「シークレットコード」
と呼ばれるテレビCMを放映しました。
これは、DVRやVHSで録画して「スロー再生」すると、
隠れたメッセージ「シークレットコード」が浮かび上がる
もの。
そのコードをWebサイトで入力するとチキンサンドウイッチの
クーポンをゲットできるというプロモーションです。
この仕掛けの面白いところは、通常の放映では、
シークレットコードが見えない点。
むしろ、録画をして別の時間に見ているタイムシフト視聴者たち
をメインターゲットに置いて、
CMスキップを止めたくなる工夫をしているわけです。
さて、このプロモーションの成果を見ると、
クーポン券は先着75000枚のところ、103,000件もの応募を達成。
Webのアクセス数は40%増加ということで、
なかなかの成功を収めたようです。
また、ホームセンターの「ホーム・ディーポ」は、
3種類のCMを制作し、ホームページに掲載、
消費者の人気投票で一番好きなコマーシャルを選んでもらいました。
投票数は45万票に達し、うち17万票を獲得した‘Indecision’が
現在放映中だそうです。
消費者自身が「投票行動」という形で関わったCMです。
スキップしないで見たいという気持ちになる可能性が高いです。
テレビCMは、これまでも、なんだかんだと
問題が指摘されてきていますが、
到達率(リーチ)の大きさや費用対効果(主に認知度向上)
においてとても優れた媒体です。
消費者のCMスキップ行動をどうやって能動的に止めさせるか、
いろいろ対抗策をひねり出す必要がありますよね。
ちなみに、ネットテレビの「Gyao」では
いつでも自分の好きな時に見られるオンデマンド型放送なので、
録画とかタイムシフト視聴という概念は存在しませんし、
CMのスキップはシステム的にできない仕組みになっていますね。
これは、広告主が「Gyao」を評価する最大の理由のひとつです。
人間はお手洗いタイムで、画面を見ているのは愛猫だけかも
しれない。
けれども、少なくとも「飛ばされてはいない」わけですから。
投稿者 松尾 順 : 2006年04月18日 06:00
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コメント
松尾さん。名作「チョーリモコン」の賞品ですね、それは。
もう遠い昔の話のような気がします。
宣伝会議は最近あまり読むところがないと思っていたら、そういうコラムを読めばいいのですね。早速読んでみます。
個人的には月2回にしなくても良かったと思っています。
投稿者 キムラ(@クロシオ胡蝶) : 2006年04月18日 12:45
はい、「チョー(鳥)リモコン」企画でいただいたやつです。
「名作」と言ってくださってうれしいです。
そうですね、あれもずいぶん昔ですね。
宣伝会議は、一時期会社の宣伝としか思えない記事
(PR記事とうたってないのに)ばかりでうんざりして
ましたが最近はかなり充実してきています。
月2回のペースは、読むほうからすればちょっと大変
ですけど、確かに。
投稿者 松尾 順 : 2006年04月18日 17:38
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