時間無駄使い型商品

資本主義かつ拝金主義の今の世の中で、面倒なことは、
常に「生産性」を求められることですよね。

「生産性」とは、端的には、

一定時間内にどれだけの価値(換金できる価値)を生み出すか

ということです。

そして、「生産性」を高めるためには、

作業スピードを上げること、無駄な時間を減らすこと

が必要になってきます。


まあ、ビジネスは競争であることは真実ですから、
生産性を高めなければならないことはしょうがない・・・

でも、機械には絶対になれない、動物の一員である人間にとって、
生産性を意識して行動するのって本能に反しています。
だって、生産性を上げようと考えて行動する犬とか猫って
いませんよね。(人間と同じように強制されないかぎりは)


ただし、ゆっくり休息すればいいわけじゃないんですよね。

人間の場合、あえて時間を無駄に使う、
自分のペースで気ままにできる何かが必要です。


最近、大人のための「塗り絵」がちょっとしたブームに
なっているそうですが、

1時間以内に1枚仕上げなければ・・・

なんてことを考える必要のない、
贅沢な時間の使い方ができる趣味として
受け入れられたんでしょう。

こんなマイペースで取り組める趣味として、
「奥の細道」をえんぴつで写し取るための本も
出版されて売れているようです。
これは、まるで写経ですね。


ジャーナリストの川崎由香里さんは、
このトレンドについて

情報の豊かさ、便利さゆえに削られた

「味わう時間」

を買い戻そうという皮肉な心理を思い知らされる

とおっしゃってますが、


時間を節約するための商品

ではなく、時間を味わうため、極端に言えば、

無駄に使うための商品=「時間無駄使い型商品」

は、これからどんどん増えていきそうですよね。

投稿者 松尾 順 : 2006年06月13日 10:39

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