「あら、○○さん、お帰りなさい!」

昨日に引き続いて、
カリスマ販売員、長谷川桂子氏率いる、「安達太陽堂」の話です。


長谷川氏によれば、
リピート客を増やすために同店が重視していることは、

「落ち着く、慣れる、ほっとする店づくり」

だそうです。


これは、人間の

「帰属欲求」
(自分の居場所だと感じられるところが欲しい)

という心理を充たしてあげること。

そのために大事なことは、
まずお客さんの名前を呼んであげることです。

なんたって、世界で一番心地よい言葉は「自分の名前」です。
名前を覚えてくれていてうれしくないお客さんはいませんよね。


朝方なら、

「あら、松尾さん、おはようございます」

夕方なら

「あら、松尾さん、お帰りなさい!」

と呼びかけます。


なお、名前だけじゃなく、

「あら」

という言葉をつけるのも重要だそうです。

私はあなたを「いつも来てくれるお客さん」だとわかってますよ、
そして、「また来てくれてうれしいですよ」という気持ちが
伝わる感嘆詞だからでしょうね。

こうして、自分のことを知ってくれている、歓迎してくれる
なじみの店という安心感も生まれる。

また戻ってこようという帰属欲求がおおいに刺激されますね。


長谷川氏は約3千人の顧客を覚えているそうですが、
当然ながら、出張などで不在の時の新規客は覚えられません。

そこは、10人いるスタッフの誰かが代わりに

「あら、山田さん・・・」

と呼びかける。


でも、もしも誰も覚えていない場合は、
新人のスタッフが、かわいらしく、

「申し訳ありません、どちらの町に(お住まい)でしたか」

と、どこに住んでいるかをさりげなく尋ねます。


「あら、□△町よ」

とお客さんが答えたら、カウンターの下で大急ぎで
顧客カルテをめくり、お客さんの名前を探すのだそうです。

そして、最初から覚えていたかのように

「あら、鈴木さん、お帰りなさい!」

と長谷川氏が出迎えるのです。


同店では、この連係プレーができるように
顧客カルテは名前順ではなく、地域別に分類されているそうです。

住んでいる地域を聞けば、
お客さんのカルテが探し出せるようにです。

自分の名前を改めて聞かれて、
生じるであろうお客さんの不快感を避けるために
ここまで徹底していることに驚きますね。


余談ですが、アキバ系メイドカフェなどでの挨拶、

「お帰りなさい、だんな様!」

は、男性の帰属欲求を刺激する最高の言葉ですね。
(もはや、自宅ではこの言葉を聞くことはできませんし・・・)

投稿者 松尾 順 : 2006年11月22日 09:44

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