40万円の化粧品を売る方法
以前、カネボウ化粧品が、40万円の化粧品(コンパクトと口紅)
を発売したことがありました。
漆塗りの贅をつくしたパッケージだったそうです。
中味も相応の品質のものだったんでしょうけれど、
「こんな高い化粧品、誰が買うんじゃい!」
と、さすがのスーパーカリスマ販売員、
長谷川桂子氏も思ったそうです。
ともあれ、長谷川氏は、まず地元の高額納税者番付リストを入手。
つまり、地元のお金持ちリストですね。
そして、トップの人から順番に回りました。
しかしまったく売れません・・・
長谷川氏は、40万円の化粧品と向かい合い対話をしたそうです。
(長谷川氏は、よくこうして商品と会話するそうです)
「あなたは、どうやって売って欲しいの?」
よく見ると、この化粧品の漆塗りのパッケージには、
平安絵巻が描かれていました。
そこで、長谷川氏はそれから4日間、図書館にこもり、
「漆」と「平安物語」の勉強をしました。
以来、セールストークの中では、漆のすばらしさを
伝えつつ、見込客を平安の世界へと誘ったのです。
その結果、単価40万円のこの化粧品を
周囲が驚くほど売りまくったそうです。
化粧品は、
コンビニで買える1000円前後の商品も、
丁寧なカウンセリングを受ける百貨店の高級ブランドも、
その実質的な「利用価値」は大差ないですよね・・・
両者の価格差が、仮に10倍あったからといって、
高級ブランドを使えば、コンビニブランドより
10倍きれいになれるということではないでしょう。(笑)
つまり、両者の価格差はデザインやサービスなどの
付加価値部分と、それをきちんと伝えた結果としての
「ブランドイメージ」の差です。
したがって、
「ブランドイメージ」
は、別の見方をすれば、
さまざまなコミュニケーションを通じて形成された
「情報価値」
であると言うことができます。
長谷川氏も、このことがわかっていたから、
40万円の化粧品の持つストーリー性(平安物語)を見込客に
訴求することによって「情報価値」を高め、
販売することに成功したわけです。
カネボウでは、昨年「12万6千円」の口紅を発売してますが、
この商品も、長谷川桂子氏率いる、岡山・新見の「安達太陽堂」
ではガンガン売りまくっているそうです。
機能、性能、品質において差別化の困難な今、
ブランディングやコミュニケーションの重要性を
再認識されられますね。
投稿者 松尾 順 : 2006年11月24日 10:57
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