役に立つ情報

相手の信頼を得るには、
相手に役に立つ、特になる情報、アドバイスを提供すること。


ビジネスにおける最も重要な基本行動がこれでしょう。

特に、顧客以前の「見込客」との信頼関係形成には
この基本行動を継続するのが最善の策です。

このことに私が気づいたのは、
広告会社に在籍していた10年ほど前のことでした。

そこで、同広告会社のWebサイトのリニューアルに合わせて、
メールマガジンの発行(月刊)を開始しました。

目的は、メールマガジンを通じ、
見込客、顧客にとって役に立つ情報を継続的に提供することで
「信頼できる会社」というブランドイメージを醸成すること。
そして、セミナーのお知らせなどは最小限にとどめていました。


ただ、そのメールマガジンの発行を開始してから
わずか半年ほどして私は某ネットベンチャーに移ったため、
早々と発行を同僚に引き継ぐことになったんですが・・・

ちょっと無責任ですよね・・・
(引き継いでくれたKさん、ありがとう)


現在も同広告会社のメールマガジンは、
種類を増やしつつ継続して発行されており
相応の効果を上げているようです。

そういえば、コミュニケーションを扱うマーケティング業界の
会社でありながら、メルマガのようなツールを自ら活用できて
いるところは意外と多くないですね。


さて、私自身、広告会社退社直後から、
個人で週刊メルマガの発行を開始しましたし、
1年前からは、こうして平日日刊のメルマガ&ブログを通じて

「役に立つ情報」(だといいのですが・・・(^_^;)

を継続的に提供してきてるわけです。


実は、製薬会社の営業担当(「MR」と呼ばれます)においても
このような基本行動が、営業成績に大きな差をもたらします。


私のもうひとつの専門領域である人材(育成)管理の専門用語で、
成果につながる行動パターンは、

「コンピテンシー」

と言われますが、MRの平均的業績の人と高業績の人の差を
調査した結果、次のような違いがあったそうです。


平均的業績の人たちは、とにかく「顔を売る」行動に
終始しがちでした。

キーパーソンのドクターに会えるまで延々と待ち、
ドクターが忙しい場合には一言挨拶して帰ってくる。


一方、高業績のMRは、
医局をたずねてドクターがいなかった場合は、
何か「役に立つ情報」を置いてくるという行動を取っていました。


つまり、高業績のMRは、

「ドクターのほしい情報をタイムリーに提供して存在感を増す」

ことが業績につながることを確信しており、
ドクター待ちに無駄な時間を費やすのではなく、
営業活動のかなりの部分を情報収集や資料づくりに
時間を割いていたのです。


よく考えてみれば、ただ単に「顔を売る」ために
ドクターを待つのは、頭も使いませんし楽な行動ですね。
でも、医局でずっと待ち続けているわけだから、いちおう仕事を
しているように見える。

一方、役立つ情報を提供するのは、頭を使いますし、
事務所でPCに向かっていたりして、一見営業をさぼっているように
見えるかもしれませんよね。

しかし、人からどう見えるかは、実際どうでもいいことですし、
成果につながらなければ意味がありません。


このような話は、あらゆる業界で見聞きしますね。

顧客に役立つと思う資料づくりのためにずっとデスクに座って
いると、営業部長などから

「昼間に社内にいるんじゃない、営業は外回りしてナンボだ」

などと叱責される。

しかし、昔のように手ぶらで日参したところで
迷惑がられる時代です。

「顔を売る」だけで通用したのは高度成長期まで。

今は、成果につながる最も重要な基本行動は、
相手に役に立つ行動をすること。

最近、これを

「アドボカシーマケティング」

と呼ぶ人もいるようです。

投稿者 松尾 順 : 2006年12月07日 13:54

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コメント

大いに共感させていただきました。
自分ができているかは棚に置かせていただきつつ、

「段取り八分」をセールスの仕事に当てはめてみると、実は“リサーチャー”や“アナライザー”なんじゃないかと思います。

業者折衝にあたる立場で最近特に感じるのが、「人の言っていることを聴き取れないセールス」です。

類推するに彼らのコンピテンシーには「聴き取る、傾聴する」といったキーワードが漏れているんじゃないのかと。

そんな彼らにもわかりやすく説明しなければならないのだとしたら、彼らの売上げを教育研修費で相殺させてもらいたいですね。(泣)

投稿者 課長007 : 2006年12月08日 10:38

人のいってることが聴き取れないセールスが増えてきたというのは、「ソリューション営業」の弊害でしょう。

いまのソリューション営業の考え方は、売りたい商品をただ物語風にして見かけをよくしたに過ぎず、相手固有の問題を解決するという相手本位の考え方が抜けていますよね。

そもそも、セールスマンの役目は、売り込むことと考えないほうがいいんですよね。(最終目的はそこにあるにしても)

セールスマンとは

「タスク・ゲティング・パーソン」

であるべきなのです。
つまり、お客さんから「課題」をもらってくる人。

というのを以前、あるマーケティングの先生から教わりました。

投稿者 松尾順 : 2006年12月08日 11:43

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