赤福の3つの味

伊勢名物「赤福」、適度な甘みの餡(あん)と柔らかなお餅の
コンビネーションが最高ですよね。

普段は関西でしか販売しておらず、
関東に住む人間としてはめったに食べる機会のない幻のお菓子。
(10月から5月までは、通販でも買えるんですけどね)


余談ですが、お餅の上に乗ってるあのアンコ、
絶妙に波打っています。とっても美しい曲線です。

あれは、右手の指3本で餅の上に餡をかぶせていくために
できる跡。つまり、手作業の証しでもあるわけです。


さて、余談の後に本題です。(^_^;


赤福では、お客様を満足させるために

「3つの味」

を大切にしているそうです。
(サービスの花道[セオリー]、講談社)


3つの味とは、

・先味
・中味
・後味

のこと。


赤福会長の浜田益嗣氏は、

「先味」とは、実際に口に入れる前の期待感
「中味」とは、食べた時の実際の味覚
「後味」とは、食後、心に残った印象

と説明し、この3つを満足させてはじめて
お客様に喜んでいただける、

と語っています。


そして、「先味」を高めるにあたって重要なのが、
「ブランド」です。


ブランドとは、端的にいえば「赤福」という名称や
店舗、パッケージ、ロゴなどを見聞きした時に
連想するイメージや感情のことです。


赤福の場合、1707年創業という歴史が持つ「暖簾」が
強力なブランドとなっており、

「赤福なら間違いない」「あの味をまた食べたい」

といった信頼と期待感を生み出してますよね。


赤福の包みの中には、「伊勢だより」という日替わりの
短冊程度の大きさの版画&メッセージが入っていますが、
これも「先味」、つまり期待感を煽るための仕掛けだそうです。


さて、「中味」は、期待にたがわぬ味を提供するための
品質管理や、時代とともに変化する消費者の嗜好にチューニング
し続けることで維持されるもの。

そして「後味」は、店を出た瞬間にふと客が漏らす正直な感想に
現れるそうです。

歴代の店主たちは、お客さまの生の声を現場で収集して
「後味」を評価することで「赤福」の味を300年に渡って
守ってきたというわけです。


私は、マーケティング・コミュニケーションで大事なのは、

「言行一致」

だとずっと言ってきました。


どういうことかというと、

広告・宣伝などを通じて、
どんなに美しい「企業イメージ」(期待)を作り上げても、
実際の商品やサービスを利用した時の「ユーザー体験」(真実)
が、企業イメージに一致していなかった場合、
その企業や商品、サービスに対するブランドは一気に
崩れてしまうということです。


「赤福」では、このことが創業当時から明確に意識されており、
しかも、「後味」把握のために、現場での生の声の収集という
「顧客満足度調査」を続けてきた。

やはり、老舗は、老舗として残ってきただけのすばらしい
考え方を持っているということがよくわかりますね。

投稿者 松尾 順 : 2007年01月22日 11:30

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コメント

イメージが崩れている会社続々ですもんね。
赤福はすばらしいですね。

ん~~、食べたくなってきました。
今週京都からくる友達に頼んでしまおうかしら。。

投稿者 りばーさいどmk : 2007年01月23日 10:57

りばーさいどさん、コメントありがとう。

「赤福」、りばーさんは今週食べる幸運に恵まれそうですね!

投稿者 松尾 順 : 2007年01月23日 12:51

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