マーケターの環境モニタリング

ずいぶん前から気になってることなんですが・・・


私が講師を務めているマーケティング系の講座の受講生の方に、
以前、話の流れの中で、

“「R25」は読みますか?”

と質問した時に、手が一人くらいしか挙がらなくて愕然としたこと
があります。

受講生のほとんどは、30歳前後の男性でしたのに・・・


また、キャラクターの効果について話してる時に、

“「ぴちょんくん」、ご存知ですよね?”

と聞いた時も、やはり一人くらいしかうなずいてくれず、
やはり愕然としました。


マーケターは、移ろいやすくきまぐれな消費者の心理を
的確に読むことが最大の役割。

私はそう思っています。

ですから、少なくとも、最近消費者の心を掴んでるモノゴトに
ついてはもう少し敏感になっておくべきじゃないんですかね。


・話題になってる社会の出来事
・注目すべきビジネス上の出来事
・話題になってるネット上の出来事
・人気の雑誌・本、テレビ番組
・人気の映画・演劇・音楽、ファッション
・時の人(タレント、有名人、ビジネスパーソン)

最低限、上記のことについては、
個人的な興味の有り無しに関わらず、
変化をウオッチしておくという意味での

「環境モニタリング」

をマーケターの責務として実行しておくべきでは?


「マーケターの責務」と言うのは、
プロフェッショナルとしてのクオリティを高める・維持する
ための必須事項だという意味合いでも申し上げています。


「環境モニタリング」のやり方も、できれば自分で実体験し、

「一次情報」

として脳みその中に入れた方がいいのですが、
時間は有限ですよね。

だから、他の人の経験などがデータ化(文字、音声、画像など)
された「二次情報」を摂取するのでもいいと思います。

何も知らないよりは・・・


最近は、新聞・雑誌はほとんど読まない。
ネットで十分という方が多いですね。

そのこと自体は否定しません。


しかし、ネットを利用する時って、
以前のようなきままなネットサーフィンはあまりやらず、
自分の関心のあることを中心に検索して、直接見に行く
傾向が高まってますよね。

つまり、どうしても個人的な関心のあることだけに
情報が偏ってしまいがちです。

そうすると、マーケターに求められる深い洞察力や、
斬新な発想力が弱体化してしまうんじゃないでしょうか。


ちなみに、私は、新聞や雑誌をあえて隅々まで読むように
しています。シニア向けだろうが、女性向けだろうが、
子供向けだろうが、何であろうととにかく目を通します。

個人的には興味のない内容を読むのは苦痛で、
正直なところ、飛ばし読みしてしまうこともありますが、
たまに面白いことを発見するんですよね。


一見、無駄で非効率な行動を取るからこそ、たまに
財宝のありかが書かれた地図が発見できると思います。

だから、私はいつも時間が足りないとわめいているんですが!

投稿者 松尾 順 : 2007年03月30日 12:21

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