ファミレスに未来はあるのか?

先日の夕方、仕事の合間に夕食を取るため、
都内某所のファミレス「D」に入ったんですよ。

夜のピーク前の6時台で、お客さんはパラパラといる程度。
ホール係のスタッフは3人くらいいました。


最近のファミレスには、最初からあまり期待していないのですが、
それにしても、がっかりすることが多いですね。

今回の場合、いつまでもお冷、おしぼりが出てきません。

しばらくメニューを眺めている間も、パスタを注文した後に
フォーク・スプーンをセットしに来た時も、
私のテーブルにお冷、おしぼりがないのに気づかなかったようです。

明らかにサービスの適性に欠けているスタッフ・・・

やっぱり、こちらから頼むしかないかと思ったころ、
社員らしき男性スタッフが気づいて持ってきてくれました。


そして、頼んだパスタの味はごく普通。
でも、値段は一丁前に高い。

そもそも、ファミレスのメニューは変わり映えがしない。

食べたくなるものがなく、選ぶのに困ったあげくの料理が
これかい!と再びがっかりです。(+_+)


1ヶ月ほど前に、家族で入った別のファミレス「S」では、
土曜日のお昼直前でしたがホール係が1人しかいませんでした。

しかも、なぜだか厨房に引っ込んでいることが多く、
お客さんがそれほど多くないにもかかわらず、
あちこちのテーブルにまだ片付けられていない食器が
放置されたままでした。


このところ、ファミレスを始め飲食業界は空前の人手不足です。
教育もままならないのでしょうね。

どのファミレスにいっても、
上記のようなサービス低下をはっきりと感じます。


あなたも経験ありますよね。こんながっかりすること。
外食に行く時、ファミレスはなるべく避けたいなあと
思い始めてませんか?


ファミレスといえば、ハレの日にワクワクして出かける場所
だった時代が懐かしいです。

顧客の立場ながら、現在のファミレスの凋落ぶりには
情けないものを感じますね。


実は、このサービス悪化に拍車をかけているのが、

「多店舗展開」

だそうです。

人手が足りない状況で、なぜ店を増やさなければならないのか。

それは。上場企業の場合に特に顕著ですが、
売上を維持、また向上させ続けない株価が下がるためです。

また、上場していなかったとしても、
企業として成長し続けようと思ったら、店舗を増やすしかない。

ところが、個店では先に紹介したようなサービス品質が
ますます低下するので来店客が減り、店舗あたりの売上が下がる。

それを補うために、さらに店舗数を増やさなければならない
というドツボの悪循環にはまっていると言えそうです。


ですから、すかいらーくグループが、
収益を求めるだけの株主の意向に左右されず、長期的な視点で
抜本的な改革を行うため、MBO(経営陣による買収)で
非上場化に踏み切ったのは英断だったと思います。


それにしても、ファミレスに未来はあるんでしょうかねぇ・・・?

投稿者 松尾 順 : 2007年04月19日 08:18

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コメント

ファミレスの様子、典型的な「オペレーションがまわっていない」状況ですね。
人手不足の時に現れる典型的な状態。他には、空席があるのになかなか席に通されずにレジ前で待たされる時などもそうですね。
ただ、ファミレスの場合は特に問題なのは、従業員に「オペレーション」だけをまず教える点。
個人経営やその他、個店の飲食業の場合でも、人手不足で客を待たせたり、ミスが発生したりと言うことはよくあります。
厨房の人が白長靴を履いたまま、ホールに料理を持ってきたりしている姿を見たら間違いありません。(旧社の裏のトンカツ屋がそうでした)。しかし、彼らは、飲食業=サービス業であるときちんとわかっているので、待たせている間の謝意の表し方や、ミスに対する謝罪がきちんとできるのだと思います。
ファミレスはまず、「飲食業=サービス業」という点を徹底して、かつ継続して教えなければダメですね。
まぁ、アルバイトでも入店前にそのあたりをビデオで見せられるのですが、それ以降は店長以下に、いかに効率的にオペレーションするかしか言われない。
店長そのものそういう意識だから、まさにおっしゃる「ドツボの悪循環」です。
・・・明日はないですね。
ついでに言うと、価格は一時期、高騰する人件費を吸収するために品質を押さえてひどいことになりましたが、最近は味を戻そうとして価格は上昇傾向。でも、味は・・・やはり美味しくない。
ちょっとお金を足せば、個人経営の小さな店でもっと美味しいものが食べられる。・・・ので、うちの娘は決してファミレスに行かなくなってしまいました。顧客離れ、ここにも。

投稿者 金森努 : 2007年04月19日 12:26

飲食業の場合、お客様においしいものを提供するのが目的ですから、多店舗展開して、株式上場することが、うまくリンクできないような気がします。
利用客としては、どこにでもあるということが、その店のステータスを下げていると思います。
お客はおいしければ、不便なところでも、行きます。

投稿者 Taizo16 : 2007年04月19日 13:04

>金森さん

>ファミレスの場合は特に問題なのは、従業員に「オペレーション」だけをまず教える点。

これ以上のことを教える余裕がないというのが実情かも。
また、本来は、採用の段階で、接客に向く人材を選別したいところですが、頭数さえそろわないところでそんなぜいたくもいってられないということでしょう。

とばっちりは顧客に降りかかり、でも結局は売上不振という形で外食企業に戻ってきますけどね。

投稿者 松尾順 : 2007年04月19日 13:24

>Taizo16さん

ロボット化できる製造業と違って、人が鍵の飲食サービス業でむやみな規模拡大は命取り。その意味では上場は、「悪」としか思えません・・・(極端に言えば)

投稿者 松尾順 : 2007年04月19日 13:26

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