Webサイトのユーザビリティ・・・ローカルナビの位置


埼玉県八潮市にあるステンレス容器メーカー、

日東金属工業株式会社

のWebサイト、まず見てもらってもいいでしょうか?


このサイトは、中小製造業のネット活用を支援する
NCネットワークの「エミダス・ホームページ対象2006」の
グランプリを受賞しています。

さすが「グランプリ」を受賞しているサイトだけに、
全体的によくできていますよね。


ただ、私が着目したのは、右サイドに置いてある

「ローカルナビゲーション」(ローカルナビ、以下同様)

です。

ここには、生産工程や主要製品等が表示してあります。


一般に、ローカルナビの位置は、
「右サイド」じゃなくて、「左サイド」ですよね。


このサイトのローカルサイトの場合は、
右側に置いてあったので「おやっ?」と思ったわけです。

ただ、このローカルナビゲーションは、
メニュー毎に項目が変わるわけではないので、
正確にはローカルナビゲーションではなく、
広告的な位置づけとして右側に置いてあるのかもしれません。


続いて、私の古巣のWebサイトをご覧ください!

株式会社電通ワンダーマン

こちらは、先日サイトリニューアルをしたばかりですが、
こちらのローカルナビも右サイドに置いてあります。

つまり、このサイトの場合も一般的な位置とは反対側です。


実は以前から、個人的にはローカルナビは
右側に置いてある方が使いやすいと思ってました。

というのも、ページのスクロールのために、
カーソルは大体、画面の右側に待機させてますよね。

だから、ローカルナビゲーションは右サイドに置いてあった方が
カーソルの移動が少なく楽です。

これが、左サイドに置いてあると、ローカルナビに
行くために画面を横切らなければならなくなりますので、
結構面倒です。

あなたは、どう思いますか?


サイトのユーザビリティ(使い勝手)を
高めるための法則のひとつは「前例に従え」です。

過去のサイトで一般的に採用されてきたレイアウトに
準拠すれば、ユーザーが戸惑うことがないからです。

ですから、ほとんどのサイトで、
ローカルナビゲーションが左サイドに置いてあります。

もちろん、ローカルナビゲーションを左サイドに置くのは、
可変サイズ対応とか、フレームを使用する場合など、
ちゃんとした理由があってのことでしたが。

ただ、左サイドに置かなければならない必然性があればともかく、
そうでなければ、前例にとらわれず、よりユーザビリティの優れた
デザインを考えてみるというのも必要だなあと、日東金属工業や
電通ワンダーマンのサイトを見て思った次第です。


まあ、ローカルナビの位置なんてそれほど重要ではないことです。

でも、サイトの使い勝手の良し悪しは、
結局、このような細かい点を改善するかどうかの積み重ねで
決まってきます。

投稿者 松尾 順 : 2007年05月17日 09:33

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コメント

右ローカルナビゲーションについては、
1.おっしゃるように、実際に操作する手と画面上の位置を(右側)を一致させることによる操作感の向上
2.ソース上におけるナビゲーション記述を下にもっていけることによるSEO上の優位性
により、最近はよく見るレイアウトですね。

ディスプレイの解像度の問題でコンテンツの右側が切れる場合でも左側であれば絶対に表示される・・・ことも左ナビが主流であった理由の一つでした。デバイスの進化による常識の変化。ということでしょうか。

1000円のサングラスばかりかけている男より

1000円のサングラスを使い捨てる男です。

投稿者 sopiez : 2007年05月18日 14:32

サングラス男さん、コメントありがとうございます。

最近、少しずつ右サイドのローカルナビは増えているんですね。

まさにご指摘のとおり、デバイスの進化による常識の変化だと思います。

投稿者 松尾順 : 2007年05月18日 19:18

すいません、サングラスサングラスとしつこくて・・・削除したはずだったのですが。あぁ校正もれ。ということでしょうか。

投稿者 sopiez : 2007年05月18日 20:18

最近、アイトラッキングばっかりやってます。

右サイドナビですか、これは考えましたね。

一般的なサイトの場合左メニューが定番なため、ページに来た人は、自分の欲しい情報を探そうとするあまり、左メニューしかみません。
左メニューの右側に何が書いてあろうと、目に入らないわけです。

サイトのトップなので、いろいろすばらしいことを書いてみるんですが、誰も見ていない状況です。

このサイトの場合、ページを開いて、ぱっとみて、左に目をやると、売り文句がいくつか「目に入って」しまいます。

ここで、この企業の特徴がインプットされてしまいます。

これはいいなぁ。

お客様にとっても、その企業なり、商品の特徴をぱっと理解したい、という潜在的な欲求はあるのですが、あまりにもわかりにくいところに書かれていることが多いので、たどり着けない、なので、企業、商品に興味を持てないまま、サイトを去って行く、ということをユーザーテストの現場でたくさん見てきました。

こんど、このパターンもテストしてみたいところです。

投稿者 菅原 : 2007年05月20日 00:07

菅原さん、まいど!

貴重なコメントありがとうございます。

アイトラッキングをやると、

>一般的なサイトの場合左メニューが定番なため、ページに来た人は、自分の欲しい情報を探そうとするあまり、左メニューしかみません。左メニューの右側に何が書いてあろうと、目に入らないわけです。

ということがはっきりわかるんですね。
うーむなるほど!

レイアウト設計についての大きな発見です。

投稿者 松尾順 : 2007年05月20日 14:59

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