モノホンのお笑い・・・サンドウイッチマン

島田紳助は、

「XとYの法則」

という考え方を持っているのはご存知ですか?


これは紳助の持論である、

「お笑い芸人として売れ続けるための法則」

です。

*YとYの法則については、下記の記事で詳しく説明してます。

「天才マーケター島田紳助」
 
「XとYの法則」(Z会ブログ sideB キャリアデザインのはなし)


簡単にポイントのみ説明します。

「X」とは、その芸人が持つお笑いのスタイル、
つまり個性や強みのこと。

一方、「Y」は、「お笑いのトレンド」のことです。

そして、X(芸人の強み)とY(トレンド)が
交差した瞬間が、その芸人がブレークする時です。


たとえば、昨年末のM-1グランプリ2007で優勝した

「サンドウィッチマン」

の場合、あの瞬間が「XとYが交差した時」だったのでしょう。

島田紳助は、彼らに98点と、
審査員の中で最高点をつけていたのが興味深いです。


サンドウィッチマンの二人は苦節9年なんですよね。

すばらしいY(才能)を持っていたのに、
Y(トレンド)となかなか合わなかったわけです。

でもまあ、世に出た今となっては、
長い下積みの経験があったおかげで、自分を見失うことなく、
トレンド(Y)の変化に合わせて自分たちの芸風(X)を
うまく微調整していけることでしょう。


それにしても、なぜ彼らが突然受けたのでしょうね?

私は、お笑いについてきちんと語れるほど詳しくは
ありませんし、あくまで横目で見ていただけでしたが、
近年のお笑いブームは、見かけや動きの奇抜さが強調され、
中身は薄っぺらでチマチマしたネタばかり・・・

内輪(箸が転がっても笑う、扱いやすい若年層)受けで
盛り上がっていただけという印象を持っています。

まあニセモノ、マガイモノとまで言わないまでも、
キワモノ系が多かった。すぐに飽きちゃう。
(私のような中年男性には、イマドキのお笑いは
 そもそもあまり理解できないということでもありますが)


そこで、正統派で質の高い漫才やコントがやれる

「サンドウィッチマン」

のような本物の芸人の登場が渇望されていた・・・
ということではないかと思います。


産業界では偽装事件が続く中、お笑いの分野でも

「本物」「正統」

への回帰が始まっているのでしょう。

投稿者 松尾 順 : 2008年01月22日 09:34

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コメント

はじめまして。
最近、知人のソーシャルブックマークからたどり着き、拝見させて頂いてます:-)

とても鋭い視点と、わかりやすい文体でおもしろいです。


お笑いでも「本物」「正当」であることは、これから長く残っていくために必要な要素だと共感しました。インパクトだけのモノは、何でも一過性で終わってしまうコトが多いのかもしれません。

で、「サンドウィッチマンはなぜ受け入れられたのか?」という問いに対して、「本物」「正当」という要素だけではない気がします。

M-1の決勝に残った人たちって、スタイルの違いはあれど、みんなそうだと思うんですよね。

なので、この問いには「サンドウィッチマン独自のスタイル(X)」と、「時代性(Y)」をもうちょっと掘り下げて考えると、さらに主張に迫力が出るかなー、と思いました。

これからも更新楽しみにしていますね。

ではでは。

投稿者 sano : 2008年01月24日 07:38

sanoさま、コメントありがとうございました!

確かにおっしゃるとおりです。
M-1の決勝まで残ったグループはみな本物と
言えますが、「本物回帰」の象徴として、
サンドウィッチマンをあえて私は取り上げました。

結局、本物かどうかは、見かけだけでなくて、
中身の問題。サンドウィッチマンは、当人たちも
認めているように、「ネタ」(コンテンツ=中身)
を非常に重視しています。

彼らのネタの完成度の高さは、
極端な話、素人が演じてもそこそこ笑いが
取れるほどじゃないでしょうか。

そこに、お笑い芸人としての高い技術が加わって、
M-1グランプリを取れたということですよね。

外見だけじゃなく、中身もやっぱり重要だよね
というトレンド(Y)の変化が顕著になってきたから
こそ、他のグループよりも見かけは地味な
サンドウイッチマンが浮上してきたということだと
思います。

投稿者 松尾順 : 2008年01月24日 08:55

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