同調すると「絆」が深まる

私たち人類を含め、「集団(群れ)」で生活する
動物たちは、お互いに相手の動きなどを真似し、
「同調」することを喜んで行ないます。

そうすることが、生き残りに有効であるからです。

また、「同調」は、運命共同体としての集団を
維持する上で不可欠であるだけでなく、お互いの
「絆」を深める効果があります。


動物には、単独で行動するものと、
群れを作って行動するものがいますね。

どちらも、厳しい環境に適応してきた進化の結果
としての行動パターンであり、どちらのほうが、
優れている・劣っているといったものではありません。

それで、群れで行動する動物たちは、
集団で生活し、助け合った方が生き残りに
好ましいということでそうしているわけです。

例えば、集団で飛ぶ渡り鳥たちは、
最も風を受け、エネルギーを消耗しやすい
先頭の役割を交替でこなしています。

そうすることで、目的地に確実に行くことが
可能になる。

また、天敵の大魚に狙われたいわしの群れは、
全体としてまとまり、巨大な球状の固まりと
なることで、大魚を圧倒しようとします。


さて、このようにお互いに助け合うことで
生き残りを図る「運命共同体」における個体
(個々人)は、

「他者と同調すること」

が基本的な行動となっています。

「同調」とは、文字通り相手の動きを
真似したりして同じ行動を取ることです。

同じ行動が取れるからこそ、
いざというとき、力を合わせて外敵に
立ち向かったりすることができる。

すなわち、「同調」は、
お互いを助け合うことにつながっている。

したがって、

「同調しあうこと」

はお互いの関係性=「絆」を深めること
にも役立っているのです。


私たち人間も、小さいころから

「同調すること」

を自然に学び、それを喜びと感じるように
なっています。

例えば、親と子供、あるいは友だち同士で、
リズムに合わせてお互いの手を打ち合わせる
素朴な遊びは世界のあらゆる地域で見られるもの。

また、恋人たちは、一緒に散歩し、
一緒にご飯を食べ、同じ映画を見て
一緒に泣き、あるいは笑い、また一緒に
踊ったりといった

「同調行動」

を通じて「絆」を深めていきます。


ですから、逆に言えば、
自分に対する相手の好感度を高め、
双方の関係性を深めたければ、
積極的に相手に同調しようとすることが
大切だということです。

セールスのテクニックのひとつに、

「ミラーリング」

というものがあります。

これは、相手がコーヒーを飲んだら、
自分もコーヒーを飲む。手を組んだら、
自分も手を組む、といったように、
相手の動きを鏡のように真似をすることです。

すると、相手の自分に対する好意が強まり、
商談に成功する確率が高くなることが
わかっています。

また、飲食店で接客係が客のオーダーを
取るとき、単に「かしこまりました。」
と言うのではなく、

「ご注文は、サーロインステーキですね!」

などと、客の注文内容をそのまま繰り返した方が、
チップの額が多くなるという実験結果もあります。


これは、外国での実験ですが、
チップの習慣のない日本の飲食店においても、

「オーダーの復唱」

はお客様の好感度・満足度を高め、
リピート率向上につながることが期待できます。


「人に合わせるのは苦手」という方も
結構多いと思います。(私もそうですw)

しかし、お客さんの好意を得たかったら、
また、大好きなあの人の心を射止めたかったら、
積極的にその人と同調行動を取る機会を作ること
をおすすめします。


(参考文献)

『共感の時代へ-動物行動学が教えてくれること』
(フランス・ドゥ・ヴァール著、柴田裕之訳、紀伊國屋書店)

投稿者 松尾 順 : 2012年09月05日 11:19

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