ブランド危機管理が難しくなってきた

ワコールオンラインショップの顧客データ約5千人分が盗まれました。
クレジットカードの情報が含まれていた顧客データも
2千人近くあったので不正利用されたお客さんもいます。

使った覚えのないカード請求がきたのでデータ盗難が発覚したようです。
単に盗まれただけでなく、顧客側に実害が発生したのでワコールさんと
してはブランドイメージの低下に確実につながる痛い事件ですね。

しかし、問題の原因はECサイトの制作を委託していた会社に、
セキュリティ対策の漏れがあったんですよね。

もちろん、ワコールさんに管理・監督責任があり、
制作会社の失態ということで言い逃れはできません。

ですが、自社ではできない、すべきでない専門的な分野だから
外部に委託していたわけで、完全なチェックは不可能。
相手を信頼して任せるしかないわけです。

ワコールさんに限らず、サイトの制作は普通外部の制作会社に
任せている会社がほとんどでしょう。あるいは、製品のお届けは、
運送会社に委託しているでしょう。

事業運営は、基本、自社の強み(コアコンピタンス)の領域に集中して
他の部分は外部に任せるというのが理想とされてるわけですけど、
そうしてどんなに分業化を進めても、お客さんから見えるブランドは
ひとつだけ。

今回で言えば、ワコールのブランドの下で、
たくさんの外部の会社が関わっているというのが実情なわけで、
大きい会社ほど、ブランド危機管理がますます難しくなってきたということを
改めて認識させられましたね。

投稿者 松尾 順 : 2005年11月23日 10:33

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