「着地型旅行プラン」の充実に期待!

あなたは、旅行は好きですか?
国内旅行にはよくいきますか?


私は旅行が好きです。
とはいってもそう頻繁に行けるほど時間も金もなく、
年に4回ほど、国内旅行(1-2泊)に行く程度です。


国内旅行の行き先としては「温泉地」が多いのですが、
毎回悩むのは、温泉宿にチェックインする前の時間と、
チェックインした後の時間に何をするかです。


周辺の有名な名所・名跡(なんとかの滝、何とか寺)は、
一回行けば十分・・・

沿道に並ぶお土産屋に置いてあるものは、
どこに行っても変わり映えのしないものばかり。
ネーミングが違うだけ、というものも多い。

裏の表示を見ると、どれも

「Made in China」

だったりします。(笑)

「なんとかランド」といったあちこちにある遊園地も、
わざわざ温泉旅行先で行かなくてもいいなと思える。


結局、行きたいところがないわけです。

かといって、何時間もかけて行ったのに、
温泉だけ入って帰ってくるのはもったいない。

そこで、別に行きたくもない名所に再び行って、
まさにお茶を濁して帰ってくる。


あなたの国内旅行も、
多かれ少なかれこんな感じじゃないですか?


国内旅行の不振は、今に始まったことじゃありませんが、
リピーターがなかなか生まれないことも含めて、
国内旅行不振の最大の問題は、旅行先での滞在を楽しいもの
とするための仕掛けや、情報提供が十分になされていないこと
でしょう。


最近は、Webサイトでずいぶん豊富な情報が入手可能ですよね。
しかし、掲載されている情報は型どおりで表面的なものがほとんど。

具体性に欠け、イメージが広がりません。

どんな楽しみ方があるのかといったことまで踏み込んでいないため、
行ってみたいという気持ちがかきたてられない。


結局、旅行者の気持ちになって情報が
提供されていないんですよね。

これは旅行サービス提供者側の怠慢だと
言いたいのですが、要するに、

「ありきたりの旅行プラン」

しか提案できていないわけです。


だから、旅行する側としては、
国内旅行ってたいして楽しくないと感じてしまう。

でも実際には、現地で探してみると、
旅行者が楽しめることっていろいろとあります。


たとえば、今年になって何度か行った群馬の

「四万温泉」(しまおんせん)

の近くには、

「ふるさと公園たけやま」

という観光施設があります。


公式サイトなどでは、

「手打ちそばの体験ができる施設がある」

といった程度の情報しか見つけることができません。


しかし、実際行ってみると、この観光施設から、
標高789mの「嵩山」(たけやま)に上れる登山道が整備され、
普段着の家族連れでも、無理のない登山が楽しめることが
わかりました。

登山途中には、あらかじめ打ちつけてある「くさり」を
使わないと上れない岩場があったりして、結構スリリングです。
(注意すれば危険はありませんし、小学生以上なら十分上れます)

そして、頂上からの眺めは絶景!

ゆっくり上り、ゆっくり下りてきても、
所要時間は3時間程度と手ごろな遊びです。

森の新鮮な空気もたっぷり吸えますし。


登山の後は、ふもとにあるそば屋で
おいしい手打ちそばを堪能するのもよし。

お昼ごろに上って、
山頂でお弁当を広げるというのも気持ちよさそうです。


いかがでしょうか。

こんな情報があれば、あなたも行ってみたくなりますよね。
また、いろんな楽しみ方ができることもわかります。


こういう情報は、

「CGM」(Consumer Generated Media)

つまり消費者が書くブログやSNSに任せておけばいい
という方がいるかもしれません。


しかし、そんな待ちの姿勢ではなく、
地元の人たちが積極的に

「地元ならではの良さ、楽しみ方」

について情報発信していくことで、
国内旅行はもっと活発化するのではないでしょうか。


さて、最近、旅行会社大手は、地域密着の

「着地型」

と呼ばれる観光旅行の拡充に乗り出しているそうです。
(日経産業新聞、07/10/22)


「着地型旅行」は、
従来の出発地の旅行会社が企画する

「発地型旅行」

の対義語。旅行客を受け入れる観光地側で作った
観光プランのことです。


「着地型旅行」の観光プランに含まれるのは、
全国的に有名なものではなく、地域住民だけに親しまれている
名所や伝統料理、生活習慣などを体験させるものが多いようです。


旅行業界関係者も、国内旅行は、

「どこに行っても、見るのは寺、食べるのは刺身」

の紋切り型が多く、顧客離れを招いていることを自覚しています。

しかし、旅行会社は、有名観光地以外の地域の情報を
十分に持っていない。

一方、地元の自治体や商工会は、
旅行商品の企画・販売ノウハウを持っていない。


そこで、地元と旅行会社が連携して、
地元発の、その地域ならではの旅行商品を生み出すことに
取り組み始めたわけです。


よく、田舎に住む人が、

「ここにはなんも面白いものはないからなあ・・・」

と言いますが、地元の人には日常であっても、
外から訪れる旅行者にとっては新鮮で珍しい体験と
感じられるものが意外にたくさんあります。


国内旅行がますます楽しくなるためにも、

「着地型旅行プラン」

の充実を期待したいと思います。

投稿者 松尾 順 : 2007年10月26日 08:49

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