インフルエンサー・マーケティング

先日開催されたSPSS(統計解析ソフト)のユーザー会

「SPSS Directions Japan 2007」
http://www.spss.co.jp/directions/index.html

に参加してきました。


このユーザー会最終日のトリに講演された
ニフティ研究所 所長、友澤大輔氏は、

ブログ、SNSなど「CGM」(Consumer Generated Media)
の存在を企業が無視できなくなった背景

について、「物言う客」と「物言わぬ客」の対比で
わかりやすい説明をされていました。


その部分を簡単にご紹介しましょう。

これまで、企業に対して「物言う客」というのは、
コールセンターなどに電話してクレームを言う人や、
お客様アンケートを回答してくる人たちだけに
限られていましたよね。

これは、顧客全体をピラミッドとして捉えると、
頂点のほんのわずかな人たちだけ。すなわち氷山の一角。

残りの大多数の人たちの考えを知るのは困難でした。


ところが、今まで「物言わぬ客」だった人たちが、
パーソナルメディアである、ブログ、SNS上で盛んに情報を
発信するようになった。

こうした「物言う客」が爆発的に増大していること、
そして、あいかわらず自らは情報を発信しない
「物言わぬ客」ながら、ネット上に大量に流通する
「物言う客」の情報(いわゆる「口コミ情報」)に
影響を受ける顧客が増えています。


ですから、

・自社商品について、
 CGM上ではどのようなことが言われているか

に目が離せないし、

・企業は、CGMとどのような関係をつくるべきか

が企業のマーケティング・コミュニケーションに
おける重要課題になってきたというわけです。


ちなみに、友澤氏が示してくれた野村総研の調査によれば、
2006年末現在のブログの書き手(ブロガー)は
約1,000万人、一方、読者は約5,000万人。

合計6,000万人が「ブログユーザー」となります。

これが5年後の2011年には、
ブロガー1,800万人、読者8,000万人となり、
およそ「1億人」がブログを利用して情報を発信したり
収集することが予測されています。

つまり、数年後にブログは、
国民的メディアになるということです。

なるほど確かに、
企業としてはCGMとの関係づくりを
真剣に考える必要がありますね。


さて、では、私たちマーケターとしては、
実際これにどう取り組んだらいいのかということですが、
ご参考として専門書を一冊ご紹介しておきます。


「その1人が30万人を動かす!影響力を見方につける
 インフルエンサー・マーケティング」
(本田哲也著、東洋経済新報社)

これはインフルエンサーとの関係形成や、
コミュニケーションの方法について体系的に解説した
初めての専門書。つい先日発刊されたばかりです。


同書では、「消費者に影響を与える存在」である
「インフルエンサー」を次の3つに大別。

・マスメディア 
(テレビ、ラジオ、深部、雑誌、ネットメディア)

・プロフェッショナル・インフルエンサー
 (専門家、有名人、タレント、カリスマモデルなど)

・個人インフルエンサー
 (情報発信力を持ち、他に影響力を与える消費者)


そして、これらインフルエンサーと共に
企業が情報発信する内容を

「関心テーマ」

と呼んでいます。

関心テーマは、
企業本位の単なる商品情報ではありません。

関心テーマとは、

(1)対象となる商品の便益や社会に貢献できるポイント
(2)インフルエンサーのそれぞれの立場における関心事
(3)消費者の関心事とメリット

をつなぐ架け橋であり、
インフルエンサー・マーケティングの「生命線」となるもの
だそうです。


著者の本田氏は、同書の中で、
インフルエンサー・マーケティングの戦略づくりとは、

(1)どんな関心テーマのもとに
(2)どのように3つのインフルエンサーを配置するか

ということに他ならないと述べています。


この本は、専門書とはいえ、
事例も豊富ですし、平易な文章で書かれていますので、
読みやすいですよ。

投稿者 松尾 順 : 2007年11月20日 10:05

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コメント

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